デング熱とは蚊が媒介!症状その感染経路は蚊??
●猛威を振るう海外の病気!
今、世界ではエボラが感染を拡大していますが、そういった病気は国際化が進む現代では容易に国境を越えて
日本国内にも侵入してきます。
“Aedes aegypti biting human” by Original author: US Department of Agriculture; then denoised rescaled, enhanced with adaptive denoising filters and minimal resharpening, then unscaled to original resolution, for easier refitting at various resolutions. – Picture from the USDA website at http://www.ars.usda.gov/is/graphics/photos/aug00/k4705-9.htm. Licensed under Public domain via ウィキメディア・コモンズ.
2014年8月27日厚生労働省はデング熱の国内感染者が発生したことを報じた。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dengue_fever.html
報じた内容の一部抜粋です。
今般、さいたま市内の医療機関から、さいたま市衛生主管部局を通じ、海外渡航歴がないにもかかわらず、デング熱(四類感染症)の感染が疑われる患者(別添1)について情報提供があったことから、国立感染症研究所において確認検査を実施し たところ、デング熱 の患者であることが確認されました 。
患者には海外渡航歴がないことから、国内でデング熱に感染したと考えられます。
海外渡航暦がないにもかかわらずデング熱に感染した人が出たのは70年ぶりとのことです。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140827/bdy14082711020003-n1.htm
☆デング熱とは??
ネッタイシマカやヒトスジシマカによって媒介されるデングウイルスの感染症のことです。
非致死性の熱性疾患であるデング熱と
重症型のデング出血熱やデングショック症候群の二つの病態があります。
全世界では年間約1億人がデング熱を発症し、約25万人がデング出血熱を発症すると推定されています。
参考 国立感染症研究所 http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/238-dengue-info.html
デング熱
一過性熱性疾患の症状を呈する。
感染3〜7日後、突然の発熱で始まり、頭痛特に眼窩痛・筋肉痛・関節痛を 伴うことが多く
食欲不振、腹痛、便秘を伴うこともあります。
発症後、3〜4日後より胸部・体幹から始ま る発疹が出現し、四肢・顔面へ広がるが
これらの症状は1週間程度で消失し、通常、後遺症なく回復します。
デング出血熱
デングウイルス感染後、デング熱とほぼ同様に発症して経過した患者の一部において
突然に、血漿漏出と出血傾向を主症状とするデング出血熱となる。
重篤な症状は、発熱が終わり平熱に戻りかけたときに起こることが特徴的である。
患者は不安・興奮状態となり、発汗がみられ、四肢は冷たくなる。
胸水や腹水が極めて高率にみられる。
また、肝臓の腫脹、補体の活性化、血小板減少、血液凝固時間延長がみられる。多くの例で細かい点状出血がみられる。
デング出血熱は、適切な治療が行われないと死に至る疾患である。
さらに出血熱の名が示すように、10〜20%の例で鼻出血・消化管出血などがみられる。
しかし、症状の主体 は血漿漏出である。血漿漏出がさらに進行すると
循環血液量の不足からhypovolemic shockになることがある。
症状の重症度によりGrade 1〜4の4段階に分けられ、ショック症状を示すGrade 3、4はデングショック症候群と呼ばれることもある
致死率は国により、数 パーセントから1パーセント以下と様々です。
適切に治療をして重篤な状態にならなければ死ぬことはなさそうです。
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☆デング熱が日本で感染者発見!東京という巨大都市の危険
デング熱の国内の感染者(海外の渡航暦を持たない人の感染)は珍しいようですが
海外に行ってデング熱に感染して日本国内に帰ってきて発症する人の数は
毎年200人程度、2013年で249人もいます。
今回のことで都は蚊を退治するために感染が疑われる代々木公園内で蚊の大規模な駆除活動を実施しました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140828-OYT1T50086.html?from=hochi
デング熱の国内の感染者数は250人程度ですがそのうち66人の患者は東京で確認されています。
人口が密集し蚊の産卵場所となる人口の水溜りが多く、餌となる人間も多く
海外から訪れる人も多いという意味では感染を広げやすい都市でもあります。大都会のヒートアイランド現象で
気温は高く多湿で蚊が繁殖するのに適した緑地も公園、神社などの形であり天敵も少ないといった具合で東京はこういった
感染症の危険と隣り合わせという都市です。
しかし、蚊は日本では夏しか生きていけません。
蚊に刺されない対策をおこなっていれば、たとえウィルスを持っていたとしても10月ごろには蚊は死にます。
長崎大学熱帯医学研究所の森田公一所長はウイルスを持った蚊も10月ごろになれば死ぬ。
卵を産むが、ウイルスが受け継がれることはほとんどない
と話しています。がほとんどないってことは多少はあるっていうことですか?
まあ、完全に受け継がれていくよりはましですが。都会は温かいところが多いのでしぶとく冬でも生き残らないことを願います。
国立感染症研究所
http://www0.nih.go.jp/vir1/NVL/dengue.htm
☆感染経路は??
ウイルスに感染した患者を蚊が吸血すると、蚊の体内でウイルスが増殖し
その蚊が他者を吸血することでウイルスが感染します(蚊媒介性)。
ヒトスジシマカとネッタイシマカから広がるようです。
ネッタイシマカのほうがより感染を広げるようですが、今のところ日本に生息はしていないようです。
ヒトからヒトに直接感染するような病気ではありません。
また、感染しても発症しないことも多くみられます。
デング熱に関するQandA 厚生労働省HP参考
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dengue_fever_qa.html
ということですので、
デングウィルスをもった「蚊」
に血を吸われないことが重要です。人間同士で感染しないのにもかかわらず年間世界中で
1億人が感染していることを考えるとどれだけ人間が蚊に刺されているのかがわかりますね。
☆注意すること、予防、対策はあるのか?
今回のことで出来ることはまず媒介とする「蚊」
を繁殖させないことです。都の駆除作業安心させるためのパフォーマンス的な要素も強いですが
駆除をして蚊の数を減らすというのは対策として間違っていないと思います。
ネッタイシマカの発生源というのは、人の生活に非常に密着しています。
ドラム缶だとかタイヤに水があったりするとそこから発生します。
あるいは空き瓶とか空き缶など投げ捨てられている人工的な小さな容器から出てくるのがこの蚊です。
そのほか たとえばこういう観葉植物の受けざら花瓶の水を置きっ放しにしておくと、そこからも出てきます。
こういった発生源を減らしていく、町をきれいにしていくことが案外蚊を減らすことになることをわれわれは
知っている必要があるのではないでしょうか?
デング熱など蚊が媒介する病気に悩まされている国は蚊の駆除に力を入れています。
日本のように四季がはっきりしていて冬になったら蚊が死んでしまうような環境では双でもないですが
年中暑い熱帯の国々では蚊の対策は必須です。そんな中で面白いというか、恐ろしいというような
ニュースがあったので紹介します。
蚊に子孫を残せなくするために
蚊を遺伝子操作で子孫の95%雄にするという
なんかおそろしいような研究があるようです。
これによってほとんど新しい蚊が雄となってメスが少なくなるために減っていくというものです。
5個のケースにそれぞれ遺伝子を組み換えた雄の蚊50匹と通常の野生の雌50匹を入れ、遺伝子操作の実験を行った。
その結果、4個のケースで雌の不足が次第に顕著になり、6世代以内で個体群が全滅した。
とのことです。どうですか?蚊がいなくなりますが怖いですよね。
AFP 通信 http://www.afpbb.com/articles/-/3017345?pid=0
少し話がずれましたが対策としては
蚊を避ける
蚊を繁殖させない(人工の水溜りをむやみにつくらない)
体調悪化したときはすぐに医療機関にかかる
ということを知って入ればデング熱は過度に恐れる病気ではありません。
きちんと知ってきちんと対策ですね。
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