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エボラ出血熱感染経路は?日本上陸はあるのか?

公開日: : 最終更新日:2014/08/25 ニュース 事件, 病気 怪我

今年2月ごろから西アフリカで流行の兆しがあったエボラ出血熱ですが

 

その猛威がとまりません。感染は拡大し続けています。

 

その理由は一体何なのでしょうか?

 

画像 CDCアメリカ疾病予防管理センター

 

☆知っておきたいエボラ出血熱の基礎

 

エボラウィルスはもともとアフリカのザイールもともとはコンゴにあるエボラ川流域の村で始めて

 

感染が確認されたのでこの名前がつきました。非常に感染力が強く人だけでなく、サル、鳥、豚に感染します。

 

致死性が高く致死率は50パーセントから90パーセントにも上ります。

(現在西アフリカで流行しているウィルスは2014年8月6日現在で55パーセントしかし、感染が進めば80パーセントに上昇すると専門家は予想しています)

 

しかし、一方でこの強烈ともいえる致死率のせいで爆発的な感染が起きていないというのもあります。

 

発症感染して拡散する前に患者が動けなくなって亡くなってしまうためです。怖いです。

 

コウモリから来たウィルスであるといわれています。コウモリに抗体が出来ているのでコウモリに対しては

 

エボラウィルスは毒性を持っていないようです。

 

以前に書いたエボラウィルスの記事があるのでそちらもよろしかったら見てください。

 

 

Ebola virus em” by Photo Credit: Dr. Frederick MurphyContent Providers(s): CDC/ Dr. Frederick A. Murphy – This media comes from the Centers for Disease Control and Prevention‘s Public Health Image Library (PHIL), with identification number #1833.Note: Not all PHIL images are public domain; be sure to check copyright status and credit authors and content providers.English | Slovenščina | +/−. Licensed under Public domain via ウィキメディア・コモンズ.

☆何故エボラウィルスへの感染が始まったのか?

 

この問題を探るのには「ブッシュミート」というものを知る必要があります。

 

アフリカの人々はたんぱく質を摂取するのにわれわれ日本人であれば、魚をとったり牛、豚、鳥などを家畜として飼いそこからっ摂取していますが

 

海がなく、家畜を飼っていない人々はジャングルで採った動物というものが貴重な蛋白源になります。

 

それが、ブッシュミートです。そして、現地の人々にとってコウモリをとって食べるということは

 

われわれ日本人が海で魚を取って食べるというぐらいに当たり前のことなのです。

 

そして、コウモリの血を浴びたりすることで感染してしまうのです。

 

OUR WORLD ブッシュミートの賛否両論参照

http://ourworld.unu.edu/jp/bushmeat-stories-voices-from-the-congo-basin

 
 

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考えられる感染ルートは

 

動物から人間への感染

感染した人からの感染

 

この2つがあります。

上で書いたように食用の肉としてジャングルの中の動物たちから動物性たんぱく質を摂取しようとして

捕獲、食肉にする過程で感染するということがあります。

 

感染者が発病して看病した人間を巻き込んで感染を広げていくケースもあります。血液だけでなく唾液、汗、などにもウィルスは含まれているので

 

そういったものから感染してしまいます。

 

アフリカというのは国が大きく人口密度が低いのでいままであまり感染してもアフリカ外に感染者が出ることはありませんでした。

 

しかし、今回の感染ではエボラ出血熱の感染疑い例がいくつも報告されています。

 

アメリカではリベリアで感染したケント・ブラントリー医師についてエボラ患者に対するはじめての治療がおこなわれるケースである

 

と注目も浴びています。

 

8月5日では

世界保健機関(WHO)の最新データによると、西アフリカではこれまでに1603件の感染が確認され、887人が死亡。致死率は55%強となっている。

 

となっていたのに

 

8月6日の記事では

 

世界保健機関(WHO)は6日、西アフリカで感染が拡大しているエボラ出血熱による

死者数が932人に達したと発表した。

今月2─4日の3日間で45人が死亡し、その大半はリベリアでの死者だった。

感染が確認、あるいは疑われるケースは4日までに1711人に増加した。

 

と、感染がなおも拡大しているのがわかります。

 

参照 ロイター通信 エボラ特集 http://jp.reuters.com/news/globalcoverage/ebola

 

日本の対応、日本への感染拡大はあるのか?

 

日本には危険な病原菌などの微生物を扱うことが出来る最高ランクの格付け

 

であるBSL4(バイオセーフティーレベル4)という施設があります!

 

が!稼動していないという状況です。

 

研究所で微生物を扱うときにはその危険性を表すのにBSLというものがつかわれます。

 

インフルエンザは BSL2

 

SARSや鳥インフルエンザウィルスは BSL3で扱うことができます。

 

しかし、エボラウィルスはBSL4というレベルでないと扱うことが出来ないのです。

 

つまり

 

日本ではエボラウィルスの感染疑いがある人が発生したとしても

 

日本で検査できずにアメリカなどに送って検査してもらうしかないという状況です。

 

ウィルスが何か確定しない間に感染が広がってしまうかもしれません。

 

グループ1

 

ヒトあるいは動物に病気を起こす可能性の低い微生物。

 

グループ2

 

ヒトあるいは動物に病気を起こすが、実験者およびその属する集団や家畜

環境に対して重大な災害を起こす可能性は殆どない。

実験室感染で重篤感染を起こしても、有効な治療法・予防法があり、感染の拡大も限られている。

インフルエンザウイルスなど。

 

グループ3

 

ヒトあるいは動物に通常重篤な病気を起こすが、普通ヒトからヒトへの伝染はない。

有効な治療法・予防法がある。黄熱ウイルス・狂犬病ウイルスなど。

 

グループ4

 

ヒトあるいは動物に通常重篤な病気を起こし、容易にヒトからヒトへ直接・間接の感染を起こす。

有効な治療法・予防法は普通得られない。エボラウイルス・マールブルグウイルス・天然痘ウイルスなど。

 

 

最高度安全実験施設である。レベル3に加えて

レベル4の実験室は他の施設から完全に隔離され、詳細な実験室の運用マニュアルが装備される。

(レベル3に加えて)

  • クラスIII安全キャビネットを使用しなければならない。
  • 通り抜け式オートクレーブを設置する。
  • シャワー室を設置する。
  • 実験室からの排気は高性能フィルターで2段浄化する。
  • 防護服未着用での入室を禁ずる。

このレベルの実験室がある国は限られており、

 

日本では国立感染症研究所と理化学研究所筑波研究所

 

にのみレベル4実験室が設置されているが、近隣住民の反対によってレベル3での運用のみ行なわれている。

 

ウィキペディア BSL 参照 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB

 

日本では施設はあっても運用できていないという状況が続いています。

 

日本には天災が多く、東日本大震災を上げるまでもなくなんらかの不幸が重なって危険な病原菌がもれたら?

 

と、不安なのはわかりますが地球上に現実に存在している以上は日本に入ってくる可能性は否定できないので

運用できるようにしてほしいと願います。

 

感染を広げない対策

 

これまでのところ有効な対策は患者を隔離する。衛生面をしっかりする。ということが一番のようです。

 

エボラウィルスはいまのところエンベロープという膜状の構造をしておりアルコール消毒、石鹸が有効なので手洗い

 

アルコール消毒は有効な対策のようです。

 

CDCの所長もエボラがアフリカで感染を拡大しているのは

 

感染対策がなされていない病院施設、エボラで死んだ人々の遺体に触れるという埋葬方法が

 

感染を広げていると述べています。

 

裏を返せば衛生面、患者の隔離をしっかりすれば封じ込めは出来るであろうという予想です。

 

AFP通信 参照 http://www.afpbb.com/articles/-/3022193

 

しかし、本当に大丈夫なのでしょうか?普段清潔好きな日本とはいえ毎食前に

 

模範的な手洗いを実施できる人は多くないとおもいます。

 

人口密度が高い日本にはいってこないことを切に願いますが

 

入ってきたときの対策が後手に回らないようBSL(バイオセーフティーレベル)のことも

 

そうですが対策をとっておいてほしいものです。

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